イラストレーターおぐらみどりの日々雑記


by yama-humoto
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「やらされている」感

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つけっぱなしのTVで、偶然「ようこそ先輩」をみた。はじめは見るとも無く…けれど、どんどん引き込まれてしまった。バングラディシュで支援や寄付に頼るのではなく、現地の人々が自立して働ける場を作った日本女性の話。20円ぽっちのジュートの頭陀袋を2万円のバッグにまでしたてた。昔からそこにある素材を上手に使って、みんなが欲しくなるようなものを作る。現地スタッフとゼロから企画して。今回のこのデザイナーの女性が出身校の小学生に行った実験(?)がおもしろかった。鶴を折ってもらい、5個単位で買い取る(今回のためにお札のダミーを用意)ので、どんどん作ってくれという。はじめは意気揚々と鶴を折っていた子供たちが、時間が経つにつれどんどんとダレてきた。ダレてくると鶴の完成度もスピードも落ち始めた。こんなに判りやすく!?と思うぐらい、鶴はぐだぐだだった。完成度が低い鶴は買い取らないといわれると、やる気をなくす。ある女の子は「やらされてる感がして、いやだ」といっていた。今度は自由にいろいろな材料を使って、それぞれで作品を作るように言われると、みんな創意工夫してさまざまな作品が生まれた。それを買い取る段になると、なんと値段交渉がはじまった。自信があると言い値よりも高い値段を堂々と言う事ができる。作り手と買い手の立場が逆転した。
「やらされている感」は集中力の低下、品質の劣化を生み出した。自分からゼロから考えて作品を作っていくという事の充実感が、良い製品を生み出していく。バングラディシュの現地スタッフの人たちも「ゼロからサンプルを作り出すのがとても大変」といい、でも「それが楽しい」といっていた。彼らの年収は現地の平均の2倍になったそうだ。

「やらされてる感」
子供たちの行動が、働く大人の縮図のように見えて、面白かった。
暮らしていくための会社への依存。心のどこかで「宝くじが当たったらやめる!」なんて思いながら、日々、ずるずる働いていると、人生がつまらなく思えてくるのも、この心理と全く同じなんじゃないかと。

途上国の中で「自立する」という話だったけど、これ、日本の過疎地にも、当てはまる問題の気がする。視点を同じくして考えると、ちょっと面白いものが見えてくるかもしれない。

などと、考えながら歩いていたら、突然、眼鏡に虫ががつん!と当たった。なんてでっかいてんとう虫!眼鏡なかったら、コメカミ直撃されていた。危ない危ない。
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by yama-humoto | 2012-10-27 16:02 | 日々